教室日記 >>>なおみ先生の大失敗
2006/3/27

理科の授業中、新中3のM奈の様子がおかしいことに気づきました。ニューヨーク行きメンバーのひとりで、生真面目で少し気の弱い子です。あんまり元気がないので、数学の時間にはとっておきの面白いネタでおどけてみせたのですが、力なく笑うだけ。

なおみ先生も同じように気をもんでいたらしく、元気づけようと現在完了の例題に

「M奈は14年間ピーくんを飼っています。」

と、ホワイトボードに書いたらしいのです。ピーくんは彼女が生まれたときから飼っているうさぎです。みんなが「ピーくん」の綴りを質問したりして盛り上がっているのに、M奈の目はもううるうるしています。

授業が終わったあと、ボクとなおみ先生は素早くアイコンタクトしました。英単語の再テストを

「えー!?シュウ先生先生、きびしいからいやー!!」

と、いうブーイングの中でボクが代わり、なおみ先生はM奈を事務室に呼びます。しばらくすると、M奈が嗚咽してこらえきれずに泣き崩れる声がするではありませんか。

「今朝起きたらピーが死んでたの。夕べまで元気だったのに…。」

うさぎの平均寿命は10才くらいだそうで、14才はとても長生きだったのです。ニューヨークに行ってる間じゃなくてよかった…と、笑顔を作ってM奈は帰っていきました。

「か、過去完了だったのか^^;」
「かわいそうに、とってもかわいがってたのに私ったら…」

これは今朝、出勤途中に神宮で撮った枝垂桜です。午後、いったん寒くなったのに、また夜半に気温が上がって、帰りにはどこもソメイヨシノが満開になっていました。去年より一週間くらい早く、東京は春本番です。

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