お別れ会

2015/03/01


なおみ先生の嗚咽が止まらなくなって,今年も歌は独唱になりました(笑)




みんな元気でね.


マリリンが泣いた

2015/03/02

Jリーグやプロ野球なら結果を出せなかったチームの監督が交代することは当たり前です.たとえ,どんなにいいチームを作っても,選手の実力を引き上げても,負けたら指揮官は責任を取る…それがプロの世界です.ボクも,そしてアイシークもプロですから,中学入試に失敗すれば,その子の監督としては解任されるのが当然です.

3年前の2月のある日…それは2月なのにとても晴れて日差しの明るい日だったように記憶しています…R中の入試に落ちたマリリンがお母さんと手をつなぎながら,アイシークの玄関に向かって歩道を歩いて来ました.その姿を,ボクは

「ああ,マリリンとも,もう二度と会えない」

という寂しい気持ちと

「受験で不合格になるという辛い思いをさせて申し訳なかった」

という気持ちが交じり合った複雑な気持ちでぼぉっと見ていました.何しろその数日前まで,まるで家族のように毎日,いっしょに勉強していたのですから.でも,それは初めての経験ではありません.いくらアイシークでもときどき負けることはあるからです.そして,子どもにとっては,サッカーや野球がそうであるように,指導者を変えることでリフレッシュする効果もあるのです.

「お役に立てずに申し訳ありませんでした.」

たぶん,ボクは受付に立った二人にそう言って頭を下げたと思います.ところが,お母さんが意外なことをおっしゃったのです.

「アイシークの中学部に入れてください.」
「え?」
「まだ,空きはありますか?」
「え?で,でも…」

これにはびっくり,ボクも長い長い(笑)キャリアの中で初めてのことでした.

「ここはいい塾です.」
「は,はあ.」
「マリリンはここが好きですから,どうぞ入れてください.」

ボクがマリリンと初めて会ったのは彼女がまだ小3のときでした.教室でなおみ先生のバイオリンコンサートを開いたときのことです.アイシークの子はもちろん,お父さんやお母さんも兄弟も大勢聴きに来てくださったので,全部で4回に分けて公演しました.そのとき,やっぱりお母さんと手をつないで来てくれたのがマリリンだったのです.たぶん,最年少の観客のひとりだったので覚えているのです. 受験生として勉強するようになって,めきめきと実力をつけ,6年生の暮れ頃には志望校R中の標準偏差値を10以上軽く上回っていました.

「あとは入試当日に風邪ひかなければ合格だ.」

…誰もが,そしてボクですら油断していました.合格を疑う余地もなく,発表の日,ボクたちは合宿所の下見で越後湯沢に行っていました.マリリンが不合格だったことを電話で聞いたボクは,敗北感と屈辱とそして落ちてきた雪にまみれました. それが,一般的にはありえないマリリンとご両親の希望によって,ボクにまで雪辱のチャンスが訪れたのです.

その日からボクたちとマリリンの絶対に負けられない戦いが始まりました.目標はずばり,R中より偏差値の高い都立A高校に決まりました. なんだかあっと言う間の3年間だったような気もします.大きなプレッシャーの中で,ボクもなおみ先生もマリリンをずっと見守り続けてきました.そして今度もマリリンは暮れには早くもA高校の合格基準を遥かに超える結果を出し始めたのです.特に国語となおみ先生の英語の得点力は苦手な数学をカバーして尚ありあまる高さでした.

でも今度は誰も油断しません. 祈るようにして迎えた入試当日,試験会場から戻ってきたマリリンを見てボクははっとしました.マリリンはいつでもどこでも笑顔でした.怒った顔や辛そうな顔を見たことがありません.その日もにこにこと笑っていました.が,小さな体はがたがたと震えていたのです.そのとき初めてボクは気づいたのです.本当にプレッシャーと戦ってきたのはボクではなくマリリンだったのだと.3年前もそしてこの日もその小さな体に期待とプレッシャーを一心に背負って彼女はテストに臨んでいたのでした.

「国語の時間(1時間目),手が震えちゃった.」

マリリンが言って,ふたりで採点を始めました.数学の計算一行問題で2つもミスが見つかりました.ふだんのマリリンではあり得ないミス…よっぽど緊張したのでしょう.

「(これは…)」

…まずい.顔には出さなくても,ボクの動揺をマリリンはあっさり察しました.滅多に間違えたことのない漢字も3つ間違えていました.

「薬は苦くて当たり前!!「糖衣」なんてマリリンが書けなかった漢字なんかこの世から消えてなくなってしまえばいいんだ!」

ボクは本気でそう思い,マリリンはそれを聞いて笑いました. …ボーダーだ.圧倒的な国語の読解力と英語の得点力,それに内申のアドバンテージは漢字と計算のミスで消えました.合否は微妙になってきました.

「大丈夫,きっと大丈夫」

マリリンはやっぱり笑って帰りました. そしていよいよ都立の入試発表の日.アイシークでは「ボクとなおみ先生が,子どもより先に発表会場に行って掲示を見ると,必ず合格している.」というジンクスがあります.ところが今年はもう一人,当日に体調を崩してボーダーになってしまった子がいました.ボクとなおみ先生は二手に分かれてジンクスパワーを使うことになり,ボクは朝,満員電車に乗ってA高校に向かいました.


空は雲ひとつなく,深く深く晴れていました.時間が近づくと高校の先生方や職員の方が2枚重ねた可動ホワイトボードを押して現れ,9時ぴったりにそれを開きました.取り巻くように待っていた人たちが横一列で輪を縮めながら一斉に近づきます.ボクも深呼吸してその輪に加わりました.


よしゃ!!

青空の上にやはり神はいました.ボクはなおみ先生のラインに「○」,そして「まりりんまつ」と送信しました.なおみ先生からも「○」と「ゆうかまつ」が送られて来ました.それから待つこと15分,初夏のように明るい日差しの中を,やっぱりマリリンはお母さんといっしょに歩いてきました.さすがに手はつないでいませんでしたけど(笑)…,ボクが気を使ってすぐに結果を伝えなかったので,二人はてっきりダメだったと思ったのでしょう,ホワイトボードの前に行って,番号を見ても30秒くらいフリーズしたままでした.

「おめでとうございます」

そう声をかけると,初めて我に帰り,振り返ったら二人ともぼろぼろと泣き出してしまいました.マリリンはとうとう声を上げて号泣しています.ボクは笑顔以外のマリリンを初めて見たので本当に驚いてしまいました.

「計算を二つもミスして,漢字も3つ書けなかったので,少し心配してたんだけど良かったです.」

ボクがお母さんに説明しているのを聞いて,マリリンは激しくうなずき,

「漢字が3つ書けなかったの,3つ書けなかったの…」

と,何度もつぶやきながら泣きじゃくっています.とてもこれがふだん大人びて,少しクールなマリリンだとは信じられません.それがもう嗚咽になってきたので,ボクはその頭を抱き寄せました.

 

やったぞ!受かったぞ!捲土重来,ボクとマリリンは勝ちました!!!


別人(笑)

2015/03/17

野太い声,妙に大人びた話し方… タカヤ,別人(笑)

法政の理工学部が決まったって報告に来てくれました.第一志望は理科大だったんだけど,
「もう,英語の気力が及びませんでした.」
…と,冷静な自己分析.

末は大物の予感(;^_^A


タカが来た

2015/03/20

女の子の人気をユージと二分していたタカ.

留学に必要なレポートの添削をしてほしいと久しぶりにやって来た.

問題はそのアポ取りの連絡をしてきたのがお夏だということ(笑)


憲法を守ろう

2015/03/22

14条…でぶちんシュウ先生も法の下に平等(笑)


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